日本の台所「豊洲市場」

2018年築地から移転した豊洲市場には、水産約500社・青果約100社の仲卸会社が存在します。「良い仕入れ・良い業者」を紹介する本サイトでは、豊洲市場で熱い想いを持って働く社長様にインタビューを行っております。

 

第14弾は、築地から三代に渡って冷凍のメバチマグロ・本マグロ・インドマグロを取り扱う「株式会社丸鈴」です。質といっても一言では言い表せられませんが、丸鈴が目を光らせるマグロは色にあると語ります。三代目社長の鈴木〇〇さんが代を引き継がれた時の想いや守り続けていることなどを赤裸々にお話頂きました!

 


右も左も分からなかった22歳


FC

本日はよろしくお願いいたします!

早速ですが、丸鈴さんって市場でどのくらいの歴史があるんですか?

 

鈴木

私で三代目となります。どの仲卸も長い歴史がありますが、この会社は築地時代から続きます。実は私は元ホテルマンだったんです。

 

FC

えぇ!?ホテルで働いてらっしゃったんですか!?あれ、確かにホテルマンに見えてきました・・・(笑)社長は何歳の頃に市場の世界に入られたんでしょうか?

 

鈴木

22歳の頃です。最初は右も左も分からなかったですね。弊社は冷凍マグロを取り扱っているんですが、冷凍マグロの溶かし方など基本的な仕事も分からなかったんですよね。

実は、そういう技術を教えてくれたのはお客様だったんです。築地場外に卸しているお客様がいたのですが、当時は駆け出しの私よりマグロのことが詳しかったんです。お客さんとやり取りをしている中で「こういうのか良いマグロなんだ」っていうのを教わりました。

FC

それはとってもありがたいですね!その中でも特に大変だったことって何ですか?

 

鈴木

朝です!やっぱり早いですからね、今でも目覚ましに頼って起きてますよ(笑)

 

FC

朝はめっちゃ強いと思ってました!リアルな仲卸さんの裏側ですね(笑)鈴丸さんは冷凍のマグロを取り扱ってますが、どのような所に納めていらっしゃるんですか?

 

鈴木

主に東京や埼玉のお寿司屋さん、魚屋さん、居酒屋さんです。量販店などではなく、うちで仕入れるマグロの質をしっかり分かってくれる取引先が多いです。

 

FC

「質」といっても色々とありますが、丸鈴さんが選ぶマグロの特徴は何ですか?

 

鈴木

うちは「色」ですね。マグロも十人十色というか、同じものはないんです。油が乗って、ねっとりしているものもあれば、弾くような色をしているものもあります。僕たちはどちらかというと後者ですね。

 

FC

なるほど、一概に「マグロ」と一言で表せられないですね!

 

鈴木

はい。弊社はメバチマグロ・本マグロ・インドマグロをメインに取り扱っています。

 もちろんマグロ1匹でも、お腹の部分や背の部分など、部位によって特徴があります。その部位の中でも特に需要があるのが、中央部分なんです。私としては、少しでも需要がある部分を多くのお客様に使用して頂きたいので、あまり小さなマグロは買わないようにしております。また、中央部分ではなくても、喜んで頂ける部分は多いです。業種や業態によってお客様が求めているニーズが違うので、少しでも応えられるように、質と価格のバランスを考えながら提供しております。本マグロに関しても、お客様のニーズに合わせているため「安いから買っておこう」というような買い方はしておりませんね。

 


欲は出さない


FC

マグロの種類もそうですが、マグロの大きさにも気を付けていらっしゃるんですね。市場が築地から豊洲に移転して数年たちますが、大きく変わったことはありますか?

 

鈴木

そうですね、販売に関して言うとそこまで大きく変わったことはないかもしれません。築地時代に店頭へ買いに来て下さっていたお客様も、嬉しいことに豊洲にも来て頂いています。設備面で言うと、豊洲の方が良いですよね。空調も涼しいですし。

しかし、店舗が小さくなってしまった分、築地時代によくあったショーケースは置けなくなってしまったんですよ。市場で拾い買いをしているお客様にとっては、どういうマグロが売っているのか見えづらいので、そのあたりはデメリットになるのかもしれませんね。

 

FC

確かに、皆様冷凍庫の設備など、整っていらっしゃいますもんね。

ちなみに、三代続く丸鈴さん、先代から受け継いでいらっしゃることってあるんですか?

 

鈴木

そうですね、欲は出さない事ですかね。お店を大きくやっているわけではないので、今出来ることを確実にやっていく、それだけです。しかし、その甲斐あってか、長く続けてくれる取引先が多いです。ご紹介頂ける場合も多いです。

 


メキキのプロ


鈴木

この3つでどれが1番良いマグロだと思いますか?

FC

う~ん、難しいですね、どれですか!?

 

鈴木

そうですね、この3つの中なら左のですね。シミもないし、ベタっとした感じもない。でもいくらこの尾っぽが良くても中身見て見たら、思っていたのと違うとかザラにあります。だからこそ、経験値が必要になるんですよね。

FC

いやあ~これがメキキですね!

丸鈴さんがセリの時に気を付けていることはどんなことですか?

 

鈴木

どうしても極上な物だけ取り扱うってのはできないからね、バランスの良いものを競ってます。その先にはウチならではのお客さんの特徴もありますからね。

 

FC

そんな丸鈴さんに、マグロの仕入れを見直していたり、初めて購入を考えてる方たちなどからご相談がきてもいいのでしょうか・・・?

 

鈴木

もちろんです!相談には乗りますし、ウチのマグロはこういうものを取り扱ってるというお話出来ます。やっぱり市場に来てみて、直接話したり、実際に手に取って買ってみないと分からないことが多いかと思いますよ!

FC

時代と共に、「産地直送」などの流通方法もありますが、丸鈴さんにとって『仲卸』ってなんですか?

 

鈴木

難しい質問ですね。やっぱり「メキキ」なんだと思います。確かに産地直送ってありますが、どんなものが送られてくるか分かりませんからね、これは青果でも水産でも同じです。我々はその良し悪しを見極めるプロですし、それを取引先にしっかり伝えることが出来るんですよね。

 

FC

その道のプロだからこそ、取引先も安心して取引することができますよね!

本日は社長の熱い思いをお聞かせ頂きありがとうございました!